〜森のような芸術工房〜

コメディ
ファース(またはファルス)
コント

の3つについて、まとめたいと思います。

<コメディ(comedy・英)>
喜劇
・諧謔(かいぎやく)・機知・風刺などに富む演劇。幸福な結末をとるものが多い。対義語・悲劇。 (三省堂提供「大辞林 第二版」から)
・滑稽味を交えておもしろくストーリーを展開しながら、人生の真実を描く劇。対義語・悲劇。 (旺文社「国語辞典」から)

<ファース(ファルス farce・仏)>
笑劇
・笑劇。本来は、フランス中世に宗教劇の幕間に上演された軽い喜劇の称。 (三省堂提供「大辞林 第二版」から)
・こっけいを主とし、観客を笑わせる劇。 (旺文社「国語辞典」から)

<コント(conte・仏)>
・(1)短編小説。特に、風刺やひねりの利いた軽妙な短い物語。
 (2)風刺に富んだ軽妙な寸劇。
 (三省堂提供「大辞林 第二版」から)
・風刺と機知に富んだ短編小説。軽妙な短い話。 (旺文社「国語辞典」から)

以上、辞書的な意味を比較してみましたが、3つとも似ています。
何が違うのでしょうか。

どれも、滑稽・風刺・機知を取り入れた劇という点で一致しています。
ここで、それぞれの『目的』に着目してみましょう。


すると、3つの中でも『喜劇』は、笑わせることが最大の目的にはなっていません。物語・劇が主であり、その物語をより面白く表すための手段として、諧謔や機知、風刺を用いて表現するものである、と解することができます。日本語で見るとわかりますが、『喜』を得ることができる劇、あるいは『喜』を表す劇、とも言えるかもしれません。


『笑劇』はというと、『笑わせる』『こっけいである』ことが非常に重要で、それが目的になっています。そのため、喜劇よりずっと軽妙で、『笑』に特化した劇になります。こっけいであればあるほど、『笑劇』足り得るわけです。


それでは、『コント』はどうでしょうか。
この解釈が少々難しいものになっています。
徐々に紐解いていってみましょう。
(ここでは「小説」ではなく、「劇」に絞って考えてみます)

まず、第一の特徴として、「短い劇」であることがあげられます。
お笑いで「ショートコント」という言葉がよく用いられますが、本来の意味から考えると、これは「短い短い劇」と言っているような感じですね。

第二の特徴として、「風刺・機知・軽妙」がその要素になっています。
喜劇よりは軽妙さが求められるようですが、笑劇のように「笑い」が主な目的にはなっていないようにも思えます。この視点では、コントは短いながらも物語や劇を表すことがメインである=軽妙さを加えた短い喜劇、と言えるかもしれません。しかし、軽妙さに重きを置く視点に立つと、その目的が笑いと非常に密接なものとなり、コント=短い笑劇、と言っても過言ではなくなります。

どうもはっきりしないので、もう少し見てみましょう。

コント
 (1)機知、風刺、皮肉などの知的要素に富み、軽妙なまとまりをもつ短い話
 (2)機知、風刺、皮肉などの知的要素といった趣向で笑いをさそう寸劇
 (小学館「日本国語大辞典」から)

これだと、先の2つの辞典よりも明確になっています。
この辞典によると、コントは笑いだけが目的ではありませんが、笑いも「目的の一つ」になっています。
「笑いをさそう」と。

やはり、物語・劇をしっかり表すことも大切な目的なのです。しかしそれと同時に、笑いがさそわれることも大切な目的です。
このような点から、コントを喜劇と笑劇のどちらかに分けるのは適切ではない、と判断します。
喜劇と笑劇の中間にあるもので、滑稽、風刺、機知などに富んだ、笑いをさそう軽妙な寸劇である、ということが言えるでしょう。


さて、現在の日本では、コントというと「お笑い」と深い関係にあり、
基本的にお笑い芸人さんが演じるもの、またはバラエティ番組などでタレントが笑いのために演じるもの、になっています。
間違いなく、コント=「短い笑劇」となっている、と言えます。

また、コメディアンという言葉は、喜劇俳優や道化者を指しています。芸人だけではなく、俳優も、です。
これも、日本では基本的に芸人を指す言葉として使われています。


ことばというのは、面白いものですね。


アトリエ・フォレストでは、
ひとり芝居、二人芝居・三人芝居でコメディをつくっていきます。
また、お笑いコントも手がけていきます。
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